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生きてると「◯◯ってことか!」の連続。

外国で初めてバイトをして思ったこと

働くことに対して良いイメージがなかった。お金を稼ぐことが少なからずストレスになることはもう理解している。ストレスと充実は常に比例しているため、お金を稼ぐこと、そして評価されることや必要とされることは常に大きなストレス、つまり責任とプレッシャーがセットになっている。

 

 

私が、スロバキアでバイトをしてみて思ったことはひとつだけだ。日本にいるときに当たり前だった、お客様第一主義がこちらには存在しないということ。

開店のタイミングは準備ができたとき。開店時間が過ぎていても準備ができていなければお客さんには帰ってもらうし特段慌てたりもしない。普段生活をしていてもいつも感じていたことだけど、みんな働いている人は、こちらにはこちらのペースがあるというのを芯に持っている。

 

 

全員それが当たり前なので客も怒ったりはしない。日本では時々、お店と客の間に上下関係あると勘違いした輩がふんぞり返りここぞとばかりにクレームをつけまくる。お客様は神様ですといった日本人の奴隷精神が引き起こしたこの図式はもう今更変えようもないのだろう。

 

 

私が思うに、こちらには小さなコミュニティには上下関係がいちいち存在せず、あるとしても大きな問題ではなく、みんなが自分の仕事を全うするだけでそれ以上も以下もない。しかしその中にもしっかりと思いやりはあって、コミュニケーションは大事にする。相手がお客さんであろうが、スタッフ同士であろうが線引が特にないのだ。お客さんにも仲間にも同じ笑顔で口調で接する。その対人関係のしなやかさにこれまで抱いたことのない好感を覚えた。

 

 

働くことは奴隷ではない。部下の上でもお客さんの下でもない。自分の評価や責任よりも先に、立場や役割など関係なく誰とでも笑い合える環境があれば、働くこともきっとストレスばかりではない。