Petržalka

都内で雑誌やwebメディアの編集・ライターをしています。ときどき旅にでます。

【東京漂流記】日暮里という街で

ルノアールという居心地の良い喫茶店(東京に信じられないくらい多い)にて、うしろのおばはんの話しが気になって仕方がない。

 

 

数日前に、大男と道ですれ違いざまにぶつかり、軽く脳震盪まで起こした。それからというもの、外にでるのも食事をするのも何をするにも億劫になってしまい、何もかもめんどくさいらしい。

 

 

15秒に一回くらい、散々だよもう〜〜と繰り返している。が、「散々」とされる出来事は、大男とぶつかったということくらいしか見当たらない。

 

 

私は先程から、この話しをふむふむと黙って相槌だけ打ちながら聞いている男性に感動している。

 

 

気が滅入っているときには、何もかもを他人のせいにしたりして腐りがちだ。誰にでもそういうときはある、しかし、そんな話しを黙って聞いてくれる人がいることにまで、無意識にはなりたくないものだ。

 

 

いつだって、安心して話せる相手や時間があることが、その人にとって何より幸福なことだ。日暮里の喫茶店では、ひとりそんなことを考えていた。