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生きてると「◯◯ってことか!」の連続。

川を渡ってPetržalkaへ

見学するその部屋は、ドナウ川を挟んだ向こう側の街にある。私はブラチスラバにきてまだ、旧市街のある中心地にしか滞在したことがなかった。その夜初めてバスで川の向こう側の街に渡った。

 

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Petržalka(ペトルジャルカ)と呼ばれるその地区はかつては麻薬の売買などが行われていてブラチスラバの中ではあまり治安の良いところではない。しかし大阪では、西成に住んでいたのでそのあたりはそれほど抵抗はない 。

 

橋を渡ると色とりどりの団地群が見えてくる。私は団地を見るのが好きだったので、この光景には大変感動した。いつかこのカラフルに立ち並ぶ団地の写真もたくさん撮りたいと思った。

 

その中の一つ、グリーンの団地の一室に向かう。中は、三つの部屋と共用のキッチン、バス、リビングがある。大家さんのピーターとポルトガル人の私と同じ年の女の子が住んでいて、一つの部屋が空きになっている。私には十分すぎるほど広くて綺麗な部屋だった。リビングの窓からはブラチスラバ城を見ることができる。

 

家賃はこのあいだ見に行った一軒家よりも安く、一ヶ月225ユーロ。家具、ネット、エネルギー費も混みである。そして何より大家さんのピーターは大変真面目で優しそうな印象であった。周りにスーパーやバス停もたくさんあるということと、このあたりの環境も一気に気に入ったので、私はこの部屋に決めることにした。

 

奥さんに通訳をしてもらい、その旨を伝えると明日からでも来ていいよ!とのことである。私は今すぐにでもこの部屋に引っ越して来たかったが、ホステルを予約してしまっていたため明後日に引っ越すことにして、今日のところは宿に戻った。

 

こうしてスロバキアにきて、一週間で部屋探しは完結を迎えた。ここに住む親切な方々に出会えなければ私はどうなっていたのかわからない。こんなどこの馬の骨だかわからない人間に、ここまで親身になっていただいた恩をいつか何かでお返ししたい、と思うばかりである。そして自分もいつか誰かの役に立てる日が来ると信じたい。