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生きてると「◯◯ってことか!」の連続。

ポーランド無計画ホームステイの旅②ヤヴォジュノの街と奇想天外一家

サラさんの実家のあるヤヴォジュノという街まではバスで30分くらい。中心に大きな教会があって小さなマーケットがいくつかあるような可愛らしい街だ。

 

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街の中心にある大きな教会

 

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中央広場

 

 

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野菜や果物、衣類などなんでも売ってる商店街

 

街を見つつ、私は、知らない国の人のお家にお邪魔するのは初めてなので緊張していた。

私『いや〜、お父さんとお母さんに会うの緊張するな〜』

サラさん『私のお父さんとお母さんはちょっと変な人たちだからなあ、緊張しなくていいよ!』

私『変な人?そいえば弟もいるんだよね?会えるの楽しみだな〜』

サラさん『弟は実は、妹だから、両親の前では言わないでね!』

 

この時点で緊張というか、混乱してあれこれ考えるのをやめてだいぶ楽しみになっていた。

家につくと、デカデカと“東京強盗”と漢字プリントされたTシャツを着ているお父さん(イタリア系のチャラいイケメン。写真を載せると怒られそうで怖いので自粛)が出迎えてくれた。お父さんは近くの工事現場のボスをやっているらしく、

『俺はボスなんだぜ!すごいだろ!!ハハハッ!リナ!この家はいいだろ?気に入ったか!?』

と酒に酔ってるとしか思えないほど豪快な人であった。

 

またお母さんもかなり若作りで、派手目の格好とメイクで、まだまだ気持ちは20代って感じが漂っていて、アニメ・ゲームオタクのサラさんからはおよそ想像もつかないご両親であった。

 

そして気になっていた弟は、綺麗な顔の男の子で、サラさんの影響を受けたのかわからないが、完全にオタクだった。両親のテンションの弟だったらどうしようかと思っていた私は少し安心した。

 

こんな奇想天外な家族だが、8日間の滞在中、異国からの得体の知れない私に対して、本当に親切に家族のように接してくれた。

 

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お母さんは、毎日朝食や昼食やポーランドの家庭料理を作ってくれた。

 

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飼い猫のリア

 

サラさんのお家はポーランドの一般的な中流家庭のアパートだ。だから両親が家にいるときはリビングを譲ったりとか、夜遅い時間は静かにしないと怒られる。とか、気を使って生活をしていてリアルな実家暮らしを感じた。

 

サラさんも弟も、本当に日本が大好きで(弟も多少日本語がわかる)家にいるときはいつも日本のアニメやゲームや動画を見ていた。なぜか秋葉原ストリートビューのライブをずっと見ていたりもした。

 

あるとき、日本の90年代頃の音楽をyoutubeで聞いていて、お父さんが『お前は、ポーランド人なのになんでヨーロッパやアメリカのミュージックが好きじゃないんだ!』と言っていきなりブチ切れた。私たちはそそくさと部屋に退散したのだが、やはりあの両親には理解してもらえない部分も多いのだろうなと思うとこの兄弟の芯の強さを感じてうるっときた。

 

そしてあるときは、サラさんが弟のことを、彼は〜と言ってしまったときは、お母さんが『She is not BOY!!』と言ってブチ切れた。

 

日本よりかは異文化や同姓愛に対して寛容だろうと思っていたので、びっくりしたけど何だか笑えてくるような明るさがあった。

 

こうやって言いたいことを我慢せずになんでも言い合って、感情も全部丸出しの家族だからこそ、弟だって弟として生きているし彼らは日本のアニメ・ゲームをとことん好きでいられるんだと思う。両親は、意見はしてもそれを取り上げるようなことはしない。

 

いつでも明るくて会話が飛び交っているから。多少言い合うようなことがあってもすぐに過ぎ去っていく。円満ってのはそういうもんなのかなと思ったりもした。